Tech in Asia 2018に見る日本テック業界の動向

Tech in Asiaは、アジアのテクノロジーエコシステムを築くことを目標に掲げるアジア最大級のテクノロジーカンファレンスです。この度、9月20日と21日に東京、渋谷で開催され、Computer Futuresもパートナーとして参加しました。

Computer Futures TokyoのビジネスマネージャーであるChristopher Reilly は、「Computer Futuresが4年連続でTech in Asiaのパートナーとして参加できたことをとても嬉しく思います。毎回のことながら、素晴らしいスピーカーの方々を迎え、日本のスタートアップに携わる興味深い方々と出会うことができる非常に有意義なイベントでした」と話します。

今回のTech in Asiaは50人以上のスピーカーを迎え、アジアにおけるITトレンドに対する様々な意見交換が行われました。加えて2,000社以上のスタートアップや企業、投資家、開発者、そしてIT業界の才能あるスペシャリストが参加し、志を同じくする多くの専門家を繋ぐ貴重な場となりました。Computer Futuresも、IT市場における人材発掘のための戦略や人材の流れの最新の動向についての情報共有を行うことができる機会に恵まれました。

Tech in Asiaの目玉イベントの一つとなったアリーナピッチバトルでは、100万円の賞金を巡って数々のスタートアップが凌ぎを削り、高度なセキュリティを持つ仮想通貨用ウォレットを開発するGincoが見事優勝を勝ち取りました。Novarsはスマートフォンからコントロール乾電池型のIoT製品についてプレゼンテーションを行い、準優勝をおさめました。PLEN Roboticsが開発した、音声を認識して動くキューブ型の個人アシスタントロボットも、会場の多くの人の目を引いていました。

 

フィンテックへの追い風

Tech in Asia に参加したスタートアップの中でも、フィンテック関連のスタートアップは数も多く、強い存在感を見せていました。ユーザーが登録した口座から自動的に貯金を行ってくれるiOSとAndroid端末向けアプリを開発する Finbeeのブースでは多くの人が足を止める姿が見られました。

今後日本におけるフィンテックの発展を妨げ得る要因の一つとして、今でも日本社会に強く根付く”現金主義“が挙げられます。今年4月に経済産業省が発表したキャッシュレス・ビジョンによると、現在日本のキャッシュレス決済比率はわずか18%で、韓国の89%や中国60%に比べるとまだまだ低い数値であることがうかがえます。

この状況を打開するため、2020年に控えた東京オリンピックに向けた外国人観光客の増加も視野に入れて、日本政府はキャッシュレス推進への取り組みを積極的に進めています。日本社会がどのようにテクノロジーに適応していくのかを見ることができる、変化に富んだ数年間となるかもしれません。

 

高齢化に立ち向かうテクノロジー

日本はアジアの中でも高齢化が進んだ社会を持つことで知られています。高齢化が進んだ際に深刻な問題となるのが介護人口の不足であり、日本国内では数々のスタートアップがテクノロジーの力でこの問題を解決するための取り組みを進めています。

例えば、今回Tech in Asiaに参加していたZ-Worksは、IoT技術を用いた介護施設向けのモニタリングサービスを提供しています。現在、介護施設だけでなく個人へのサービス拡大を検討するとともに、海外進出も視野に入れて更なる開発に力を入れています。日本社会特有の問題に取り組むテクノロジーが世界で活用されていく良い例となることが期待されます。

 

日本の採用動向に見られる変化

「今回様々な企業のリーダーと人材採用の動向について意見を交わし、非常に面白い傾向がわかりました。日本企業はかねてから、文化的な相違や言語の問題を理由に日本人ばかり採用することで悪名高かったのですが、ソフトウェア開発を行う企業の多くは従来の傾向に逆らい、海外の人材を積極的に採用していることがわかったのです。日本語が話せなかったとしても、彼らにとっては結局のところコードが普遍的な言語です。優秀なバイリンガルのリーダーやプロジェクトマネージャーがいれば、ソフトウェア開発のチームと日本国内の顧客の架け橋となることができます。Tech in Asiaで会ったクライアントの一つは、今年採用した20人の開発者のうち日本国籍の人はたった1人だと話してくれました」と、ライリーは話します。

東京のような世界でも有数の先進的な都市でも、才能のあるIT人材を確保するのは容易ではありません。ライリーは、「今回話したビジネスリーダーたちは、候補者に求められるものが決まっている中で、優秀なセールスやマーケティングの人材を確保するのが非常に難しいと口をそろえて言います。その結果、典型的な“需要と供給”の経済システムが最大限働き、セールスのスタッフにより多くの給与を割いている、とほとんどの採用担当マネージャーが話していました。前年と比べて倍近い給与を支払っているところもあるようです」と語ります。

Computer Futuresはこの機会に感謝するとともに、Tech in Asiaで出会ったスタートアップ企業や才能あるスペシャリストの皆様のサポートができることを楽しみにしています。日本で優秀な人材の不足が嘆かれている中、世界中に展開するComputer Futures のITタレントの強固なネットワークにより、スタートアップ企業や今後さらに存在感を強めていきたいIT企業に最適な人材をご紹介することが可能です。ご興味がありましたら、[email protected]までご連絡をお待ちしております。業界のトレンドは私たちのLinkedIn ページでもご紹介していますので、ぜひご覧ください。