外資系企業

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、2020年以降日系企業に先んじて採用活動に滞りが見られた外資系企業ですが、2021年には劇的な回復が見られ、2021初頭から4月までの求人件数はパンデミック以前である2019年の同期と比べて1割ほど高い水準となりました。特にITやインターネット業界、またデジタルトランスフォーメーション(DX)関連の職種において採用が活発となっており、これは外国人技術者の入国が難しくなっているため、人手不足に陥りコロナ後の回復を見据え日本への投資を増やす企業が増えていることも要因の一つと言えます。

今回は、外資系企業に転職するメリット・デメリットや、転職を成功させるためのポイントを「レジュメ準備から面接対策」「スキルとマインドセット」「情報収集」の三つのカテゴリーに分けて解説します。

 

未経験から外資系に転職できる?

外資系企業というと即戦力を目的とした採用が多いことから、経験者しか転職できないというイメージをお持ちの方も多いことと思います。一般的には外資系のキャリア採用は職種別採用のため、即戦力となる人材が求められることが多い傾向にあります。しかし、経験者でないと採用されないというわけではなく、応募する企業の求めるスキルにマッチした人材であれば採用されることも珍しくありません。企業に求める人材にマッチしていることを証明するためには、応募したい企業の募集要項や職務内容を正しく理解した上で、「応募要項に合わせてアピールするべき点は何か」「応募要件に当てはまるスキルは持っていないか」「今までの経験で活かせる点はないか」を考え、レジュメの内容や面接での受け答えにこれらの内容を盛り込むことが重要です。

記事後半でも詳しく解説しますが、応募したい企業のホームページを見るだけでなく実際に勤務した経験のある知人から話を聞くことは、未経験から外資系企業に転職する際、特に大事なポイントとなります。面接だけでなく入社後のミスマッチにより後悔しないためにも、企業のソーシャルメディアチャネルなどを通じて、企業理念や文化などの情報も幅広く収集するようにしましょう。

 

外資系企業に転職するメリット・デメリットとは?

外資系企業に転職することで得られるメリットとして、以下が挙げられます。

  • 成果主義である ― 一般的に成果主義が浸透している外資系企業では、年齢や年次にかかわらず、成果をあげれば昇進や昇給が期待できます。能力が認められれば、入社一年目でも大きな裁量が与えられるケースも少なくありません。男女等しく成果で評価するため、女性の管理職も珍しくありません。
  • 多様なワークスタイル ― 海外とのやり取りも多い外資系企業ではリモートワークのための設備や制度が整っていることが多く、多様なワークスタイルを取り入れている企業が多くあります。有給休暇や長期休暇などの取得率も高い傾向が見られます。
  • 高給な場合が多い ― 外資系企業に勤める人の平均年収は、およそ800万円といわれており、これは日本の平均年収のおよそ2倍にあたります。もちろん、業界や職種ごとに多少の差はありますが、そもそも日本に進出している企業は日本以外でもグローバルに企業運営を行っており、必然的に企業規模が大きくブランド力あり収益を上げていることが多いため、社員の年収も高く設定できていると言えます。また、多くの外資系企業では「ベース給+インセンティブ」という給与体系を採用しており、成果に応じて支給されるインセンティブは
  • オンとオフがはっきりしている ― 外資系企業は仕事のオンオフがはっきりしていることが多く、残業や休日出勤もあまり推奨されません。休日のプライベートの時間を優先することができるでしょう。

一方、外資系企業の成果主義という特徴は、「成果によっては収入が落ちる」「即戦力として常に結果を出すことを期待されている」「異文化の中で主張しなければならない(英語で)」などといったデメリットと紙一重であることにも注意が必要です。

 

外資系企業に必要とされる人材の特徴

外資系企業と日系企業に重宝されやすい人材の特徴には、若干の違いがみられます。外資系企業が必要とする人材の特徴は大きく分けて「専門的な知識があること」「自立性があり、主導権がとれること」「コミュニケーション能力が高いこと」が挙げられます。

  1. 専門的な知識があること ― 日本の会社では、様々なタスクを兼任するポジション(ジェネラリスト)が多く設置されていますが、外資系企業は主に特定の分野で多くの経験や知見を持つ専門家(スペシャリスト)を求めています。
  2. 自立性があり、主導権がとれること ― 指示されるのを待つだけでなく、自身で考えて行動するような人が求められます。
  3. 英語でのコミュニケーション能力が高いこと ― オンラインでも対面でも、自分の伝えたいことを英語や日本語で明確に相手に伝え、同僚や顧客信頼関係を築くことができるかどうかを重視している企業が多く見られます。

 

外資系企業への転職を成功させるコツとは?①【レジュメ準備~面接対策】

ここからは、現在外資系企業への転職をお考えの方へ向け、転職を成功させるためのポイントを「レジュメ準備から面接対策」「スキルとマインドセット」「情報収集」の三つのカテゴリーに分けて詳しく解説していきます。

 

レジュメ準備

外資系企業への転職を成功させるには、日系企業への転職とは少し違ったアプローチをとる必要があります。日系企業では履歴書を経歴や人となりを判断するための資料として用いることが多い一方で、外資系企業ではレジュメ(履歴書・職務経歴書)で応募者のこれまでの経験やスキルが判断されます。レジュメの職務経歴欄を記入する際は、キャリアを要約するだけでなく、現職やこれまでのキャリアにおける成果、身につけた専門性や強みとなるスキルが一目でわかるようなものとなるよう心がけましょう。

 

レジュメの書き方のコツについては、以下の記事をご覧ください。

 

タイピング

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面接対策

面接は一般的に3回程度で終わることが多く、1次が当該部署の上司、2次が人事担当者、3次や最終では経営幹部などの上層部となるケースが一般的です。海外オフィスのメンバーとの面接や、英語力を判断するために日本人のメンバーであっても面接が英語で進められる場合もあるため、英語での質疑応答にも対応できるように事前に準備しておきましょう。

 

面接対策シリーズ記事一覧

 

外資系企業への転職を成功させるコツとは?②【スキル・マインドセット】

 

スキル

前述の通り、外資系企業では専門的なスキルを持ち合わせた人材を、部門や部署ごとに仕事内容や必要スキルに応じて雇用するジョブ型雇用が多く見られます(ジョブ型雇用についてはこちらの記事で詳しく解説しています)。例えば、部門で退職する人が出た場合にその枠を埋めるために同じスキルを持った人材を採用する、といったイメージです。もし現在の職務がジェネラリストだと感じる場合、ご自身の望むポジションに転職するために必要なスキルを自主的に学ぶこと、また可能であれば資格を取得してみることなどで、レジュメ上でもスペシャリストとしてのアピールをすることができます。

 

マインドセット

現在日系企業で働いているビジネスパーソンが外資系への転職を望む際にしばしば障害となることに「変化への恐れ」が挙げられるでしょう。特に一つの企業に長く勤務していた場合、居心地が良くなり現状に満足してしまう傾向があります。キャリアアップの過程で外資系企業への転職を希望する場合は、新しい環境に飛び込んでいく勇気とオープンマインドを持つ必要があるかもしれません。外資系企業に転職するという大きな変化は非常に怖く感じるかもしれませんが、実際に成し遂げてしまうと、実際には懸念していたほどの困難ではなかったという声もよく聞かれます。自身のキャリアゴールを定期的に見直すための時間を設け、キャリアゴールを書き出すなど、ご自身の決意をいつでも確認できる状態にしておくことも、高いモチベーションを保つために有効な手段です。

また、外資系企業に転職後も、柔軟かつオープンなマインドセットを常に持つ意識をすることが大切です。自分自身のためだけでなく、より大きな目的のためにメンバーと協力して仕事ができる人、様々な国やバックグラウンドを持つ人と強調して働く心構えをもつ人は、外資系企業に入社後もすぐに会社やチームに馴染むことができるでしょう。

 

外資系企業への転職を成功させるコツとは?③【情報収集】

外資系企業への転職を成功させるためには、転職する前にご自身で外資系企業についての情報を収集し、理解することが大切です。ここを怠ってしまうと、転職後にミスマッチが発生する可能性が高くなります。ご自身が転職を考えている企業のグローバルでの業績や日本での業績、企業戦略や歴史などの下調べを行い、企業がご自身の理想と合っているかしっかりと見極めましょう。情報収集の手段としては、企業のホームページや、面接の際に聞いてみること、またキャリアコンサルトを通して得ることが可能です。また、外資系企業に勤務している友人や転職経験のある人に相談してみることも一つの手です。特にもし応募を考えている企業での勤務経験がある知人がいたら、直接話を聞くことで会社の雰囲気や働き方などの不安要素を払拭することができるでしょう。

 

外資系企業へ転職するために今すぐできることとは?

上述のように、外資系企業への転職を希望される場合には、専門的なスキルを高めることが大切です。しかし、自分のスキルや経験強みが理想のポジションで求められているものとどの程度マッチしているのか、ご自身では判断が難しいという方も多いのではないでしょうか。このような場合には、転職エージェントを利用することで、プロのコンサルタントから客観的な意見やアドバイス、また、皆様の経験やスキルに合った案件の紹介を受けることができます。転職にかかる手間やコストを削減することができるだけでなく、年収や面接・入社日の調節など、個人ではやりにくい交渉も代行してもらえるため、特定の企業への転職を狙っている場合にもおすすめです。

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