
DX推進や新型コロナウイルスによるパンデミックが後押しとなり、営業やマーケティング活動のあり方は大きな変革の時を迎えています。顧客との様々なタッチポイントを逃すことなく効率的な営業やマーケティング活動を進めていくためには、顧客一人ひとりのニーズを正しく把握し、それらのデータをわかりやすく、そして誰にでもアクセスしやすい形で保管・共有できるシステムが不可欠です。これを可能にするためのCRM(顧客管理システム)としてSalesforceを導入する企業が増えています。
Salesforceは世界No.1のシェアを誇るCRMであり、実績として世界で15万社以上の企業がSalesforceを導入しています。Salesforceを導入する企業の増加に伴い、導入から運用・保守の各フェーズで、自社の目的にあわせてSalesforceシステムを開発・カスタマイズできる人材への需要が高まっています。
当記事では、Salesforceエンジニアとしてのキャリアをお考えの方に向けて、レジュメの書き方や面接でよく聞かれる質問などを中心に、転職活動を成功させるためのヒントをご紹介します。
レジュメ作成は転職活動の肝
転職活動を始めるにあたり、多くの方が最初に取り組むであろうレジュメ(履歴書・職務経歴書)作成ですが、レジュメは単に“書類選考を突破するため”だけのものではありません。面接プロセスに進んだ後も、面接は基本的には皆様のレジュメに沿って行われるため、レジュメは皆様の転職活動の基盤となるものです。
Salesforce開発者やエンジニアの場合、Apexでの開発経験についても基本的にはレジュメに書かれている経歴や過去のプロジェクトでの役割などを基に判断されます。面接に自信を持って進むためにも、レジュメ作成には時間をかけ、ご自身の過去の経験やプロジェクトでどの工程やどの役割を担当し、どのような成果を出したのか、明確に、かつ簡潔に示しましょう。
面接でよく聞かれる質問
Salesforceエンジニアに限らず、以下の質問はほとんどの面接で聞かれる事項です。答えを丸暗記をする必要はありませんが、ある程度自分の考えをまとめてスムーズに話せるようにしておきましょう。
- 自己紹介
- 志望理由
志望理由については、「自分がどのように成長したいか」「会社の成長にどのように貢献できるか」の2点を主な軸とし、これまでの経験やスキルを踏まえてご自身が応募先企業に与えられる価値について話しましょう。
- 転職理由
現在の職場や仕事、給与などに関する不満がある場合でもそれらに言及することは避け、新しい仕事ではどのようなことに挑戦したいか、どのような点を伸ばしていきたいかなど、ポジティブな理由を中心に話すようにしましょう。
- 経験プロジェクトについて
Apexでの開発経験がある場合はその点を重点的に、また開発経験がない場合でもエンジニアとしてのキャリアに活かせる過去の経歴や実績があれば強調するようにしましょう。プロジェクトを進める中で辛かった経験や課題、またそれらをどのように乗り越えたかも、よく聞かれる質問項目です。
- 逆質問
逆質問は、最終的な決断に役立つ材料を集める場です。内定を複数もらった場合でも最終的に入社できる会社は1社しかないため、新しい仕事に求めるものを明確にしたうえで、応募先の企業でそれが実現できるかどうかを確認するための機会として活用しましょう。例えば、皆様にとって業務内容が大事であれば、「現在進行しているプロジェクトにはどのようなものがありますか?」といった質問になるでしょうし、一緒に働く人や職場の雰囲気が優先事項であれば、チームの構成やチームメンバーについての質問が中心となるでしょう。
また、「年収・福利厚生」は気になるところではあり、皆様の転職活動において優先事項かもしれませんが、面接の段階でこの項目に関する質問はなるべく避けましょう。面接官としては当然ながらオファーの金額のみに魅力を感じる候補者よりも、会社や仕事内容に魅力を感じてくれる候補者を好みます。
「何か質問はありますか?」と聞かれた際に黙ってしまうことのないよう、ご自身の優先事項を整理し、事前にいくつか質問を用意しておくことをおすすめします。逆質問について詳しくは以下の記事もご覧ください。

エンジニアが転職面接で聞くべき「逆質問」とは?例文やポイントを解説
また、前述のように面接は基本的にはレジュメ沿って行われるため、面接官に質問されそうな部分がある場合はその質問に対する回答を事前に用意しておくことで面接時に慌てずに対応することができます。
具体的には、キャリアの間にブランクがある場合や、転職回数が多い場合、またApexではなくJavaでの開発経験が主な場合などはその点について質問されることを想定し、きちんと理由を説明できるようにしておきましょう。
Salesforceエンジニアの面接でよく聞かれる質問
以下では、上述の一般的な質問事項に加えて、Salesforceエンジニアの面接で聞かれる可能性の高い項目をご紹介します。
- どのようにしてSalesforceに興味を持ったのか?なぜSalesforce分野でのキャリアを目指すのか?
- 今後Salesforce関連資格を取得する予定はあるか?そのためにどのような学習を行っているか?
- どのようにSalesforce関連の情報収集を行っているか?
Salesforceエコシステムは順調に拡大している一方で、Salesforceプロフェッショナルとしてキャリアを歩む人の数はまだ決して多くありません。企業としては、皆様がSalesforceプロフェッショナルとしてのキャリアにどの程度コミットしているのか、今後Salesforceプロフェッショナルとして成長していきたいと強く思っているのか、という点を知りたがる傾向にあります。数あるプラットフォームや言語の中でなぜSalesforceなのか、に加えて、今後スキルを伸ばすために取り組んでいることを自分の言葉できちんと説明できるようにしておきましょう。
【応募先企業種類別】よく聞かれる質問
Salesforceエンジニアを募集している企業は、大きく分けて以下の3種類に分けることができます。
- コンサルティングファーム
- SIer(システムインテグレーター)
- 事業会社
コンサルティングファームとSIerでは顧客企業がSalesforce導入や運用支援を行う一方、事業会社では自社のCRMとしてSalesforceを運用していく立場となるため、求められる資質や面接で聞かれる項目にも違いが見られます。
コンサルティングファームおよびSIerでのSalesforceエンジニアポジションへ応募する場合
顧客となる企業の属する業界も様々であり、数多くのプロジェクトがあるため、業界や製品、また工程に至るまで、どのような業務に関わりたいのか?に関する質問をされる場合が良く見られます。具体的には以下のような質問が挙げられます。
- 要件定義から実装に至るまで様々な工程があるが、どの工程に興味があるか?
- 様々なプロジェクトや顧客がいる中で、どの業界を担当したいか?
- 数あるSalesforce製品の中で、どの製品を担当したいか?
- 3年後や5年後、どのようなキャリアパスを描いているのか?
事業会社でのSalesforceエンジニアポジションへ応募する場合
事業会社でのSalesforceエンジニアの場合、基本的には利害関係者は社内の人々となり、社内の各部署と調整と図りながら開発を進め、ベストプラクティスを共有していく必要があるため、コンサルティングファームやSIerに比べて、その企業で働きたいという思いや企業とのカルチャーフィットがより重要な要素となります。
聞かれることの多い質問としては、以下のようなものが挙げられます。
- なぜうちの企業に魅力を感じたのか?
- (以前にSalesforce管理者や開発者としての経験がある場合)どのような範囲の業務を担っていたか?
- 将来的にスペシャリストとして開発を続けたいか、管理職としてピープルマネジメントへシフトしていきたいか?
Salesforceエンジニアの採用プロセスでテクニカルテストはある?
Salesforceエンジニアの場合、Apexでの開発経験や実績からその人の持つスキルのレベルがおおむね想定できるため、採用プロセスでテクニカルテストを行う企業は少数です。実務経験が少なく不安な場合などは、Salesforce認定資格を取得することで皆様のスキルを証明することも可能です。Salesforce認定資格については以下の記事もあわせてご覧ください。

転職に役立つSalesforce認定資格とは?
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