
世界No.1のシェアを誇るクラウド型のCRMとして、数多くの企業で顧客データ管理やマーケティングオートメーション、営業活動の効率化、Eコマースやカスタマーサービスの向上など、様々な側面でビジネスの大きな力となるSalesforce。世界では18万5000社以上、日本でも6,000社以上がSalesforceを導入していると言われており、デジタルトランスフォーメーションが企業の存続の鍵となる時代において、今後その需要はますます増えることが予測されます。
セールスフォース・ドットコム社が開発する製品は非常に多岐にわたり、企業のニーズに合わせて何を導入するか、またどのようにカスタマイズするかによって、導入に必要なリソースやビジネスに与えるインパクトも様々に変わってきます。そのため、Salesforceの導入や、その後システムの改変や改善をしていくにあたり、社内にSalesforceの専門家としてのポジションを設けたり、Salesforce導入のためのサービスやコンサルティングを利用する企業が増えています。
この記事では、Salesforceエコシステムでキャリアを築くことのメリットや、実際にどのようなキャリアパスを描くことができるかについてご紹介します。
Salesforceエコシステムとは?
Salesforceエコシステムとは、セールスフォース・ドットコム社の従業員やパートナー企業、顧客に始まり、Salesforce導入に従事する独立系ソフトウェアベンダー(ISV)や、異なる分野にフォーカスを置いた1,200以上のコミュニティグループ、200人を超えるSalesforce MVP(Salesforceコミュニティに多大な貢献をした個人)、製品やSalesforceブランドの支持者などを含む、Salesforceのユーザー全体からなるエコシステムのことを指します。
Computer Futuresはリクルーティング(人材紹介)業界では数少ないセールスフォース・ドットコム社の公認パートナーであり、Salesforceエコシステム内での採用や転職のサポートを通じて世界中でSalesforceコミュニティの発展に力を注いでいます。
Salesforceスキルを活かしたキャリアを築くメリットとは?
- 無料でオンライン学習ができ、認定資格も獲得できる
セールスフォース・ドットコム社は、Salesforceを利用する全ての人のためにTrailheadと呼ばれる無料のオンラインの学習コースを提供しており、目的やレベルごとに様々なコースが提供されています。コースを修了するとバッヂがもらえ、自分の学習の進捗状況を把握、そして他の人に対しても共有しやすく、また更なる高みを目指したい場合は世界共有の認定資格の数々にも挑戦することができます。転職に向けてスキルアップをしやすい環境があると同時に、認定資格の獲得という現実的な目標を定めることができ、また認定資格は転職の際に非常に役に立ちます。
- 様々なSalesforceコミュニティがあり、学びや情報共有、そしてネットワーキングの機会が豊富
Salesforceは関連のコミュニティ活動が非常に活発であり、管理者のみのコミュニティや女性だけのコミュニティをはじめ、同じ志を持つ仲間と情報共有をしたり、互いに助け合いながら学習ができる勉強会のような機会に気軽に触れることができます。Computer Futuresも学習の場であるSalesforce Saturday@銀座を定期的に主催し、国内最大のSalesforceコミュニティイベントであるJapan Dreamin‘にもスポンサーとして毎年参加をしています。
また、Salesforce Saturdayの創始者であり、Salesforce MVPを獲得したこともあるStephanie Herreraは現在アメリカのComputer Futuresに所属し、Computer FuturesとSalesforceコミュニティの懸け橋となると同時に、変わらずコミュニティ活動に携わっています。
- 需要が高く、スキルを持っている方にとっては‟売り手市場“
多くの企業がデジタルトランスフォーメーションを進める中、Salesforceスキルの需要は確実に高まっています。第三者調査機関の調べによると、2024年までに45万近くのSalesforce関連の仕事が日本国内で新しく生まれると予測されています。実際にSalesforce開発者の求人数は過去4年間の平均で58%増加しています。今後皆様がキャリアを築いていくうえで、非常に有利になるスキルだと言うことができるでしょう。
Salesforceスキルを活かせる職種とは?
- Salesforce管理者
SalesforceアドミニストレーターやSalesforceアドミンとも呼ばれるこのポジションの主な役割は、Salesforce導入企業のステークホルダーと協力して、各組織のニーズに合うようにSalesforceプラットフォームを運用・カスタマイズすることです。社内でSalesforceプラットフォームが有効に活用されるよう、システムの保守と運用を行い、あらゆるレベルの社内のSalesforceユーザーが使いやすいプラットフォームを構築することが求められます。
Salesforce管理者になるために必要とされる技術的なバックグラウンドは特になく、SalesforceやCRMにおける実務経験があれば挑戦できるポジションであるため、これからSalesforceエコシステムでのキャリアを築こうと考えている方にとっては良いスタート地点だということができます。実務経験に加えて、認定資格である「アドミニストレータ」を取得しておくことで、求職活動をスムーズに進めるための手助けとなるでしょう。
- カスタマーサクセス
上述のSalesforce管理者については実際には社内で人材確保を行う企業も多く、外部から採用するための求人の数はそこまで多くないのが現状です。Computer Futuresがこれまでに転職支援をしてきた中でよく見られるのが、Salesforce管理者の経験を活かして、App Exchangeパートナーまたは事業会社の自社サービス導入後のサポートを行うカスタマーサクセスへのポジションへとキャリアチェンジをされるケースです。
カスタマーサクセスではSalesforceのダッシュボード管理などの実務的なスキルはもちろんのこと、組織の課題を理解して、Salesforceの機能を活用することでその課題解決を行うことが求められるため、Salesforce管理者として培ったスキルや経験を存分に活かすことが可能です。
- Salesforce開発者
Salesforce開発者は、自社、もしくはクライアント企業となるSalesforce導入企業のニーズに合わせたSalesforceのオブジェクト設計やApex, Visualforceによるコーディング、アプリケーションの開発が主な業務となります。
ほとんどの場合開発経験が求められ、Salesforceの開発言語であるApexに似たJavaやWeb系を用いた開発経験があれば皆様の経歴をよりアピールできるでしょう。Salesforce管理者から、認定資格であるPlatformデベロッパーの資格取得を経て開発者へとキャリアチェンジを行う方もいらっしゃいます。
- Salesforceプロジェクトマネジャー
顧客が求める要件を定義して開発者を束ね、Salesforce導入プロジェクトをスムーズに進めるための役割を担います。開発における知識が求められるため、開発者としての経験を持つ方のキャリアアップの選択肢として一般的な役割です。
- Salesforceコンサルタント
Salesforceコンサルタントは、顧客企業がSalesforceをスムーズに導入できるようにサポートを行う役割を担います。具体的にはSalesforce戦略の立案から課題抽出、導入製品の選定や運用におけるベストプラクティスの提案など、その業務は多岐にわたります。
Salesforceコンサルタントの役割では、Salesforce管理者やSalesforce開発者、またはSalesforce導入支援のプロジェクトマネジャーなど、様々なバックグラウンドを活かすことができます。また、コンサルタントとしての認定資格を取得することで皆様の市場価値を高めることもできます。
以下の記事でも詳しくご説明していますので、あわせてご覧ください。

セールスフォースコンサルタントへ転職?中途採用面接の必勝法4つ
Salesforce関連ポジションを採用中の企業にはどのようなものがある?
- 事業会社
組織内でのデジタルトランスフォーメーションを進めて業務の効率化を行うために、主に社内で使われるSalesforceプラットフォームの開発や運用、保守に携わります。自分が導入や開発に携わったシステムが組織内でどのように役立てられてるのかを自分の目で見て運用していくことができるのが、事業会社のSalesforce関連ポジションのメリットです。
- コンサルティングファーム
コンサルティング事業の一環として、クライアント企業の業務効率化のために客先に赴き、クライアント企業のニーズを把握して要件定義や提案、場合によっては開発を行います。SAPやその他のCRMを中心に扱うコンサルタントと仕事をする機会もあり、CRMやITシステム導入全般についての知識を身に着けることができます。
- 導入パートナー
セールスフォース・ドットコムのパートナー企業をはじめとする、Salesforce導入支援を行っているシステムインテグレータ(SIer)企業です。Salesforce導入の専門家として、様々な業態や規模の組織における導入の現場に携わり、経験を積むことができます。
- セールスフォース・ドットコム
Salesforceのエキスパートになるにはセールスフォース・ドットコムで働くのが最も手っ取り早い方法かもしれません。Trailheadのような充実したプログラムを無料で提供していることから想像できる通り、トレーニングやスキルアップなどの様々な恩恵を受けることができるはずです。
以上、Salesforceスキルを活かしたキャリアの種類について解説いたしました。Computer Futuresはグローバルでセールスフォース・ドットコム社の公認コンサルティングパートナーとして、Salesforceのエコシステム内でのキャリアサポートや、スキルアップやネットワーキングの場を築くことに力を入れています。Salesforce関連ポジションの採用ニーズやキャリアのご相談がございましたら、専任コンサルタントまでお気軽にお問い合わせください。
Computer FuturesがまとめたSalesforceを活かしたキャリアガイドは以下からダウンロードいただけますので、あわせてご活用ください。

Salesforceスキルを活かしたキャリア設計ガイド
Salesforceエコシステムで抜きんでた存在になるためのLinkedIn上でのベストプラクティスや、面接でよく聞かれる質問や準備しておくべきことをまとめたガイドは以下からダウンロードいただけます。
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