
買い物の際のQRコード決済(スマホ決済)やオンライン決済、スマホアプリを介しての送金や投資、そして仮想通貨の取引に至るまで、様々な種類の金融取引を手軽に行うことを可能にするフィンテック。
フィンテック分野は比較的新しい分野であるため、業界における経験がなくても転職できる可能性が高いと同時に、今後益々の発展が見込まれるため、ITスキルを活かしてご自身の成長やキャリアアップ、給与アップを目指す方にとって非常に魅力的な分野です。
この記事では、フィンテック分野の躍進の背景やそれに伴う採用動向の変化、またフィンテック分野で現在特に需要の高いITポジションをご紹介します。
近年のフィンテック分野の躍進
先日公開した「フィンテックのサービス11分野と有名企業を徹底解説。新卒・未経験から就職することは可能?」でご紹介したように、フィンテックとひとえに言っても、様々な種類のサービスが展開されています。中でもQRコード決済(スマホ決済)を中心とするデジタル決済の2019年以降の普及には目を見張るものがあり、キャッシュレス化の大きな推進力となっています。
事実、NECが2020年に発表したレポートによると、2019年7月時点で19%の利用率だったスマホ決済の利用率は2020年7月には43%と大幅に増加していることがわかります。また、経済産業省が中小事業者を対象にして2021年に実施した調査によると、何らかのキャッシュレス決済の手段を導入している事業者は全体の約70%であり、全体の55%の事業者がスマホ決済を導入していると回答しています。
QRコード決済が普及した背景にある主な理由としては以下が挙げられます:
- 経済産業省が中心となってキャッシュレス化を進めるべく、2019年10月から2020年6月にかけてキャッシュレス・ポイント還元事業を展開した
- これらの流れを受けて大手企業が市場に一堂に参入し始め、スマホ決済サービス同士の競争を通じて、消費者はより使いやすく利益のあるサービスを選ぶことができるようになった
- 新型コロナウイルス感染症(Covid-19)の拡大によって現金の受け渡しよりも非接触型の決済方法が好まれるようになった
現在スマホ決済サービスを提供する企業の中には導入を加速させるために店舗側の手数料を0%台にするなどのキャンペーンを行っている企業も多く、今後キャンペーンが終了し手数料が上がった際にどのような推移を見せるのかにも今後注目です。
フィンテック分野の採用動向
上述のように、利用者の増加による市場の拡大と、激しさを増すスマホ決済サービス同士の競争により、スマホ決済サービスを展開する各社はより良い、そして利用者に好まれるサービスを開発しようとエンジニアの採用を強化している傾向が見られます。

フィンテックサービスを提供する企業の中には国籍を問わず優秀なエンジニアを採用していた企業が多く見られましたが、2020年以降、新型コロナウイルス感染症によって外国籍の人材の海外からの流入がなくなったことで、優秀なIT人材を確保することが以前よりも難しくなっている状況があり、2021年現在、エンジニアによってフィンテック市場はかなりの“売り手市場”となっています。中でも、以下の5つの職種は非常に需要の高い状態が続いています。
· DevOps
開発と運用の懸け橋となり、より安定性の高い、そしてユーザーにとってより使いやすいアプリやソフトウェアの開発を行います。
· データサイエンティスト
競合が増える中で、新規ユーザーの獲得および顧客のエンゲージメントを高めることがビジネス成功のカギとなります。それらを可能にするターゲット広告や特定のユーザーに向けたキャンペーンを有効に展開するためにはデータの分析と活用が必須です。
· フルスタックエンジニア
オンラインで展開する製品であれば、フロントエンドからバックエンド、モバイルアプリ開発まで様々な領域をカバーする必要があるため、一貫性のある開発を行うことのできるフルスタックエンジニアの需要は必然的に高くなります。また、フィンテック企業では海外に本社を置き、日本のチームはスタートアップ規模の企業も多く、広い領域をカバーできる人材が求められるケースが多く見られます。
· セキュリティエンジニア
2019年にはセブン&アイ・ホールディングスが展開するセブンペイで不正利用が相次ぎ、結果的にサービス廃止となる事件が発生しました。金融取引においてはユーザーはとりわけその安全性を重要視するため、セキュリティ対策への投資が必須です。
「セキュリティエンジニアとは。年収、将来性など転職時に知っておきたいこと」もあわせてご覧ください。
· プロジェクトマネージャー
フィンテック分野に限らず、開発の要件や必要なリソースについて理解しつつ、各利害関係者の調整をうまく行うことのできる人材への需要は非常に高いままです。他業界でのプロジェクトマネジメントの経験を活かすことができるため、これからフィンテック分野での経験やスキルを身に着けたい方にとっては魅力的な職種であり、一般的なエンジニアより給与も高い傾向にあります。
フィンテック分野への転職にご興味がおありでしたら、Computer Futuresにご相談ください。
先述のようにフィンテック業界は比較的新しい分野であるため、フィンテック分野での豊富な経験を持つ方が非常に少ないのが現状です。当社がキャリアアップをお手伝いした方でもeコマースやデジタル広告、コンサルティングなどの分野からフィンテック分野へと転職をされた方も多く見られます。
また、外資系企業が多いことや、給与水準がIT業界よりも金融業界に近いこと、また今後益々成長が見込まれている分野であることから、年収アップも十分に期待できます。Computer Futuresはフィンテック分野のエンジニアポジションおよび営業&マーケティングのポジションを専門でカバーするチームを持ち、日本でも最大規模のフィンテック分野に特化したチームを擁しています。当社コンサルタントの高い専門性とクライアント企業との強い関係を活かし、業界トップクラスの求人や最新情報をご紹介いたします。
最新の求人情報は以下のボタンからご覧いただけます。非公開の案件や求人もございますので、具体的なご要望等ございましたら以下のフォームからお問い合わせくださいませ。